私の年末年始
今年のお正月休みは、最大9連休(有給休暇利用でそれ以上もあり?)ということで、久しぶりに海外で過ごすという先生も多くいらっしゃったようです。もちろん私も長期休暇に浮かれていた一人。高齢の母を抱えているため、混みあう海外はさすがにあきらめましたが、それなりの計画は立てていたのです。しかしながら…。
思い返すと、年末にしめ縄飾りを買いに行った際、舗装の悪い歩道の段にうっかり躓き、数十年ぶりに転んだことが不運の始まりだったのかもしれません。右膝はじん帯を痛めていたためサポーターをしており無事でしたが、健側の膝を打撲し流血。両膝を曲げることができなくなり、右肘にも血腫ができ痛みに耐えながら過ごすことになりました。
年末の忘年会は飲みすぎないよう心掛け、早く帰宅していたにもかかわらず、休みに入った30日から何となく倦怠感が出現、その後熱も39度を超えました。隣に座った同級生が体調が悪いと言っていたので、早めにタミフルを内服していたのですが、一向に解熱しません。元旦の朝、さすがに温泉宿にキャンセルの電話を入れました。直前のため100%のキャンセル料が発生、正月早々の大散財となりました。母にもうつしてしまい、高熱と激しい咳が続くため肺炎を起こしてないかと、高齢でもありかなり心配しました。無理して出かけて症状がひどくなり、万一のことがあったらと考えると、キャンセル料ぐらい安いものだと思うことにしました。
例年になく家に籠った休暇で、まず、ずっと録りっぱなしだった5年分の紅白を一気に見ました。昨年末のB'zの圧倒的なライブ感も良かったのですが、コロナ禍の無観客の時、華やかさはありませんが、歌をじっくり聞けた感じがします。やっぱり日本人、年末は紅白…と再認識しましたが、あれ?以前に比べて海外アーティストの割合が増えた?混合グループ内では、誰が日本人かわからない。そういえば、一昨年のテーマは「多様性」だったっけ。最近は、紅白=女男として審査を行わない傾向にあるようです。
「多様性」といえば、映画『ミステリと言う勿れ』が地上波放映され、その中に主人公が「女の幸せ」という言葉について「全人類の半分を一律でくくるのはおかしい」と反論する場面があります。以前タイパ的に見た時は気にもなりませんでした。今年度の女性医師部会では「多様性」をテーマにしており、その影響もあるのかもしれませんが、ゆっくり考える時間を持てた良い機会だったと思います。
後日、感染元の同級生がインフルエンザだったことが判明しました。今回の反省点としては、油断してワクチン接種を受けそびれたことです。来年の正月休みも、今年同様の長期休暇が見込めるようです。来年こそはベストな体調で年末年始を過ごしたいと思います。さて、今年の無病息災を祈って七草粥も食べたことですし、キャンセル料の払い込みにでも、行ってきますかね。
みわクリニック
秋月 美和(2025年2月『熊本保険医新聞』掲載)